2002年度計材料技術分科会
  主査 佐藤 美
活動概要
 本分科会は制振材料の動特性のデータベース化を構築することを1つの大きな柱として研究活動を続けている。今までに、高分子系制振材料としては、シリコーンβゲル(ジェルテック社)、熱可塑性エラストマーED1615U(東ソー)、NR、EPDM、HNBR(日本ゼオン)、エピクロロヒドリンゴム(ダイソー)などを取り上げ、それらの動的性質を明らかにしてきたが、何れの試料もその配合や分子構造については明らかにされていないので、一例としての意味を持つのみであった。
今年は、既知の純配合試料で試験を行い、分子論的パラメータと動的性質との相関について検討をしたが、まだ明確な結論は得られていない。引き続き検討を要する。
制振合金としては、M2052を取り上げその動的性質について、試験法を含めて検討してきた。制振合金のように弾性率が高く、強い非線形性を示す材料については、まだ試験器、試験法が確立されていないので、その動的性質の全容が明らかにされてはいない。検討している方法は位相差法で、2つの加振方法について検討した。1つは超磁歪アクチュエータを用いて加振する方法であり、もう1つは電磁式加振器を利用する方法である。前者は比較的コンパクトに設計できるので、うまくできれば実用上は有利であると考えられたが、持ち合わがない。今年度は、昨年の11月に研究室に別の目的で導入した電磁式の加振器(加振力約150N、上限加振周波数5kHz)を利用した試験システムの構築を目指した。
試料の反力が受けられるようにフレームが組まれた電磁式加振器に試作の
ロードセルと制振合金試料をシリーズに接続し、コンピュータ制御により一定ひずみ振幅で周波数を掃引しながら動的性質を測定するシステムを構築した。このシステムのチェックと実用試験は次年度以降の課題である。